第9回身体運動科学シンポジウム

テーマ:脳と生命に働きかけるスポーツサイエンス

日時:平成1369日(土)午後100630

場所:東京大学教養学部 11号館1106号室(シンポジウム会場)、1103号室(ポスター発表会場)

交通:井の頭線駒場東大前駅下車

参加費:無料

連絡先:電話 03-5454-6133

  脳と運動・スポーツは切っても切れない関係にあります。自分の意志で行うすべての運動・動作・行動は、すべて脳の指令による骨格筋の収縮、すなわち随意筋収縮(Voluntary Contraction)によるものです。とりわけスポーツを含む身体活動はすべての身体機能を動員して行われる究極的な随意筋収縮の表れです。

  かって自然の中をかけめぐり、遊びやスポーツに興ずることで子どもは成長しました。畳の上の日常生活での布団の上げ下ろしや立ち居振る舞い動作の中で、高齢者も否応なく身体の活動性を上げていました。身体を使い、身体で学習する生活や社会があったのです。脳は、からだと環境との相互作用により形成されてゆくものであり、からだを通しての実体験は計り知れないほど大きな意味をもっています。特に、随意的筋収縮による身体運動は実体験を得るための最良の手段です。自分のからだを動かして理解することで、様々な問題を有機的につなげる主体的な概念形成ができるのです。

  数年前、豊富な自発活動が可能な環境が、神経細胞の増殖を促進するという研究がSalk Instituteから発表されました。次いで一昨年Nature Neuroscienceにおとなのマウスによる回転かごでのランニングが脳の神経細胞の増殖と神経分化を促進するという研究が発表されました。また,実際に高齢者の有酸素運動が記憶能力を改善させるという研究をTime誌が取り上げ、世界的規模で身体運動と脳との関わりが注目されはじめています。全身を活性化し、脳機能を身体運動の中で発揮する運動を科学的に理解する時代になっています。

  運動やスポーツは21世紀の人の生命にかかわる大きな問題を解決する糸口になると思います。今回は「出力依存性の脳」という仮説を提出していらっしゃる理化学研究所の松本元先生にシンポジウムにご参加いただきます。多くの方々のご来場を心よりお待ちしています。

ポスター発表 (100145)          司会:秋間 広・平工 志穂

シンポジウム:脳と生命に働きかけるスポーツサイエンス    総合司会:跡見 順子・福林 徹

1. 巧みな運動を創り出す要因を探る (155300)    司会:深代 千之・川上 泰雄

・巧みな動作の制御から見た脳の働き                   大築 立志

・野球のバッティングの力強さとミート力                 小嶋 武次  

・立体幾何図形にもとづく動作イメージの構成とトレーニング         小林 寛道  

2. 随意筋出力から脳を探る (300400)        司会:金久 博昭・八田 秀雄

・随意最大努力下での筋力                        福永 哲夫  

・協働筋の活動交替の発現要因                      神崎 素樹  

・運動時のヒト骨格筋の機能マッピングから脳の働きを考える        秋間 広

コーヒーブレイク&ストレッチング(渡會 公冶 指導) (400415

. 随意性の背景 (415455)                司会:福林 徹・山田 茂

・脳が筋を動かし、筋が脳を動かす                     石井 直方

・動物細胞の動的必然性をさぐる                      跡見 順子

4.  出力依存性の脳と運動  (4:55〜5:40)              司会:跡見 順子                             

・「脳の新しい科学と生命を育む二大原理-出力依存性とメモリー主体型-」    松本 元

  (理化学研究所脳科学総合研究センターブレインウェイグループディレクター)

5.  総合討論 (540630

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